日本には納税の義務があり、所得のあった場合には必ず所得税を納めなければなりません。当然、FXで儲けた利益も所得であり、所得税が課されます。なお、所得には事業所得や不動産所得、譲渡所得など9種類の項目がありますが、FXの所得は規定の項目のどれにも属さないため、「雑所得」として扱われています。

ちなみに、雑所得に関しては、所得額が20万円以下の場合は課税を免除されるため、納税の必要はありません。

●申告分離課税
FXで得た所得は「申告分離課税」になります。申告分離課税とは、サラリーマンの給与など他の所得とは分けて、別途に税額を計算するものです。

FXの利益に対する税率は金額に関わらず、一律20.315%です(所得税15%、住民税5%、復興特別所得税0.315%)。なお、課税の対象になるのはあくまでも所得であり、FXから得た収入全てではありません。つまり、FXで得た収入からFXの取引にかかった費用を差引いた金額が課税対象の所得になります。

例えば、FX取引にかかった手数料やFXの参考資料の購入費、セミナーの参加費用などのお金を支払っていれば、その金額を収入から差引いた残額が課税所得となります。従って、領収書や支払明細書などは必ず保管しておくことが必要です。

●損失の繰越控除
FXは投資であるため、毎年利益が出るとは限らず、年によっては損失が発生することもあります。実は、申告分離課税には「繰越控除」という制度があり、仮に本年に損失があった場合、その損失額を最大3年間、繰越すことができます。

例えば、2018年に50万円の損失があった場合、2019年に30万円の利益を得たとしても、差引き20万円の損失となるため、税金を納める必要がありません。また、2019年の損失残額の20万円は2020年に繰越せます。

●損益通算
FXには「損益通算」という制度もあります。例えば、同じ年にFXとバイナリーオプションの投資をしていたとします。仮に、FXで50万円の利益が出たとしても、同じ年のバイナリーオプションで20万円の損失が出た場合、差引きすると30万円の利益しかありません。この場合は、30万円分の利益に対してのみ税金を納めるだけで済みます。

なお、FXと損益通算できるのは以下の5種類の投資商品です。
・CFD
・バイナリーオプション
・商品先物(金、原油、とうもろこしなど)
・日経225先物
・TOPIX先物
株式投資などとは損益通算はできません。

●確定申告
損失の繰越控除や損益通算は確定申告をしないと認められません。従って、継続的なFX投資を考えているのであれば、確定申告をした方が得策です。なお、海外のFX業者との取引における利益は雑所得に変わりはありませんが、申告分離課税ではなく総合課税になります。従って、繰越控除も損益通算もありません。